TAKARA BOKUJYO's Introduction
人にも牛にも優しい牧場をめざして
1971年。滋賀県高島市朽木、かつて林業が盛んであったこの山間の地に、宝牧場が誕生しました。創業当時は本当に小さな小さな牧場でした。
牧場の仕事は「いのち」と向き合う仕事です。新しく生まれた「いのち」、食卓へ送り出す「いのち」。私たちは、この「いのち」をいただいて、自分たちの命を生きているのです。
2010年7月。長年の夢であった自社繁殖がスタートしました。「子牛は病気に弱いんです。だからこそ、少しの変化も見逃さないようにしています。」と、当社の保育担当者は話します。「牛には一頭一頭個性があります。子牛のペースを大切にしながら、母親のように見守っています。」確かに、牛たちを見つめるその目は愛情に満ちています。「病気さえなければ、とっても楽しい仕事なんですよ。」と思わず笑顔がこぼれます。
2022年4月。搾乳パーラーが稼働しました。1日約8トンもの生乳を牛たちからいただきます。「最初は牛たちも慣れないので大変でした。」と、当社取締役でもある酪農部長は語ります。「でも無理やり入れるのではなく、牛たちに寄り添って、恐怖心を取り除くことを心がけました。」なるほど、ゆっくりと回転するレーンに今では自ら入っていきます。「牛たちに、搾乳が気持ちいいと思ってもらえるようにしたいんです。」と同時に、業務の効率化につながるとも。「酪農という仕事のイメージを変えていきたい。」その瞳は未来を見据えています。
宝牧場は、肉牛・乳牛あわせて約2,000頭を育てる牧場にまで大きくなりました。しかし、その原点は今でも変わりません。「いのち」に向き合いながら、お客様はもちろん、従業員や動物たち、そして地域と一緒になって、これからもこの地で歩み続けます。
「人にも牛にも優しい牧場」をめざして。